不満を見つけること


全く新しい、魅力的な製品を生み出すには、まずその第一歩として「不満に感じること」が必要だなとしみじみと感じます。

人間は環境に順応する能力が高いせいか、まず現状を受け入れて、その制約の中で行動しがちです。この結果、一本のライン上に乗っかったイノベーションは日々絶え間なく行われ、これはこれで人類に貢献しています。制約の中でこそ発展すると言う人もいますが、確かに真理ではあります。
しかし、私たちベンチャーは、現状から断絶した先の未来を創り出すこと、ビッグバンのように何もなかったところに驚くようなソリューションを出現させることに最大の喜びを感じるタイプの人間の集団ですので、”目の前の道がそのまま延びた先”には、あまり興味がないわけです・・・かなり言い過ぎましたが。
馬車を改良して多くの荷物を積めるようにしたり、車輪の回転を滑らかにすることには全く興味がなく、馬車道に突然F1マシンを登場させ、疾走させて周囲を驚かせることに無類の喜びを感じたりするのです。あまり良い例えではない気もしますが。

”現状の延長ではない何か”を考え出すには、”これじゃだめだ、もっといい方法があるはずだ”と感じる能力、不満の感度を100倍高めなければなりません。
これは素晴らしい、これでとても助かった、便利すぎて手放せない・・・というような製品は、たぶん、ぼんやりと「何かいいものないかな?」と考えていても出てこないのではないでしょうか。
自分が心の底から「こんなんじゃダメだ」「俺が世界を変えてやる」と思うような、そういう強烈な動機が必要で、これは、半分自己暗示に近いものかも知れませんが、自分で信じ込む必要があります。
一人ひとりだけでなく、会社全体がそういう雰囲気だったとしたら、私の理想とするベンチャーの姿になります。

ロゴスウェアでは、”誰かが感じた現状への不満”を積極的に共有したいと考えています。
「それはしょうがないじゃん」とか「今でも何とかなってるよ」とか、そういう周囲の反応は、生まれたてのイノベーションの卵をいきなり踏み潰すようなものです。
自戒の念も込めて思い直すとともに、自分が先頭切って”現状への不満”を探そうと思っています。

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谷中

システム開発チームと検証チームのマネージャー。 「疎結合 小さなクラス 分業制」 を裏スローガンとし、これが実現できてこそ、幸せな開発者人生を過ごせるという確信のもと、上流から設計まで口を挟んだり挟まなかったりしています。

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