ジメジメと鬱陶しい梅雨時の夕方、先日ネットで購入した品の振込に行くため、外へでかけようとした時だった。
「ねぇちょっと、そとへ出るなら ついでにコレを買ってきて。」
正直、面倒くさいとも思いつつ、通り沿いにはスーパーがあるからと自分を納得させ、玄関を後にした。
買い物を終え、お使いの品を渡すと
「えーー、コレじゃないよ。コレじゃぁアレが作れないじゃない。」
おいっ!(心の声)
こんな経験ありませんか?
買い物以外にも
・誰かに要件を伝える。
・誰かから何かを聞く。
・頼まれて手続きを行いに行く。
など、いろいろあります。もちろん仕事上でも同じです。
お弁当を食べながら、このことを考えていて「ふと」まとめてみたくなりました。
■ 以下のストーリー
依頼者は、子供の誕生日のため大好きなカレーを作ろうとしています。でも豚肉がなかったためお使いを頼むというストーリーです。
■ お使いレベル初級
初級者は言われたことだけをこなします。豚肉を買ってきてと言われれば、豚肉を買ってきます。しかし、柔軟性はありません。
例えば、目的の豚肉がなかった場合、初級者は豚肉の代替品を判断できない人です。
■ お使いレベル中級
中級者は初級者と違い、判断ができます。
「豚肉がなかった場合に、何を買うべきか?」の判断ができます。
なぜでしょうか?
初級者と違い、中級者はなぜ判断ができるのでしょうか?
答えは「豚肉を使って何をするのか?」を理解しているからです。
もしくは依頼者から聞いたからです。(この場合は豚肉を使ってカレーを作るということです)
この差が初級者と中級者の違いですね。
では、上級者はどうでしょうか。
■ お使いレベル上級
上級者は「豚肉を買ってきて」と頼まれた時に、依頼者が喜ぶであろう豚肉以外の物も用意します。依頼者が気づいていないけれども、あったら幸せになれるものです。
この例でいうと
「豚肉は何に使うの?あ、カレーね。(あっ、誕生日か。なるほど)」
という感じで状況を理解します。
カレーも好きだけど、プリンも好きだったはずだから買っていくか。
と言った具合です。(こーいうのを「おもてなしの心」なのかなぁとも思ってます)
なぜ上級者はそのような判断ができるのでしょうか。
それは依頼者が豚肉を使ってカレーを作る理由や背景について深く理解しているからです。
なぜ依頼者はカレーを作ろうとしているのか?
この視点を理解し、そして依頼者のまわりの様々な情報を把握しているため、豚肉に加えてプリンも買っていけたのです。
もちろん、お使い程度なら簡単かもしれません。では仕事ではどうでしょうか?
■ 仕事でよく見る光景
お客様のところにヒアリングにお伺いし、結果を報告している時のことです。
上司「ふむ、なるほど。ところで顧客は何故コレが欲しいと言っていたんだい?」
部下「あ、いえ、すみません、聞けていないです」
上司「ん、そうか。ではコレコレこういう状況だったかい?」
部下「あ、すみません、とりあえず話を聞いただけで、そこまで確認できませんでした」
この例の場合、上司は顧客の背景にある理由や背景を理解しようとしています。でも、部下はそんなことはちっとも分からず、顧客が話すことだけを聞いてきた状況です。
部下も「何のためにそれが必要なのか?そもそも何に困っているのか?顧客は何を達成したいのか?」このような疑問を持ってヒアリングを行えば、きっと上司に良い報告ができるはずです。
私たちは、あまりにも多くのことに慣れすぎてしまい「何故なのか?」と物事の本質を見る機会が少なくなっている気がします。
当たり前のことでも「何故なのか?」をもう一度考えてみると良いかもしれませんね。
※ あまりにも簡単なお使いなのに「何故?何故なの!」と問い詰めると、うるさいと思われるかもしませんので、状況に応じて使い分けてください(苦笑)
ロゴスウェア
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