何かを提案する時は、「3案出して、上司に選ばせろ」という法則があるらしい。
これを知ったのは20年くらい前になる。
その本に書いてあった理由は確か、コレ。
- 3案も出せば、上司は「お前の考えは足りない」といういちゃもんを付け難いので、意外に即決してくれる
- 決断したのは上司なので、責任は上司にある
こんな穿った見方をしなくても、3案を示すということは「メリット/デメリット」を提示したことになるので、“普通に素晴らしい姿勢”である。
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考えれば考えるほど“ある1案”が素晴らしく思えてくるのはやむを得ないことである。
「コレ以外は考えられません。コレ以外をやるなんてアホです。」くらいの勢いで信念をぶつけてくるのも、私としては好感を持つのだが、一般的にはあまり良くないらしい。確かに、1案しかなかったら決断できない。
決断とはそもそも不確定な将来に対する選択であって、1案しかなければ選択は存在しない。
必殺の1案を胸に抱いて、敢えて3案を提示することが、大人の流儀で、社会の潤滑油なのかもしれない。
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ここで困るのが「3つも案を出せるか?」ということだ。
“信念の1案”のカウンターパートとして、何かをひっくり返した”もう1案”をひねり出すことは、可能だ。むしろ、こういうスキルは身につけといた方が良い。
しかし、さらにもう1つは無理だ。そうそう思いつくものではない。
無理に考えだすための時間がもったいない。
・・・その通りである。
そんなあなたに、必殺技を教えよう。
(私は、この20年、陰に陽にこの技を使ってきた。)
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「◯◯の件で、3つの案があります。これからメリット、デメリットを説明しますので、決断をお願いします。」
「案1はこれです。」
(カウンターパートを示す。時間をかけてはいけない。補足は本命で行えば良い。)
(何か質問されても、“もう一つの案の説明で一緒に答えます”でスルーする。)
「案2はこれです。」
(信念の案。これを説明しながら案1を否定する。これが強い説得力を生む。)
・・・
「案3は、案1よりも明らかに劣っているので、時間がないので、ここでは割愛します。」
「さて、案1と案2、どちらにしますか?」
ロゴスウェア
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